FoodTech

培養肉とは

2月 1, 2022
培養肉

培養肉とは

本日(2022.2.4)のお昼に、培養肉についてクラブハウス(アメリカ知財と法務 on Clubhouse)で初めてスピーカーとしてお話しさせていただきました。最後は電気自動車やアメリカのロースクールの実際みたいな話題にまで広がり、3時間にわたって盛り上がったクラブとなりました。今日私がお話しさせていただいた培養肉について、健忘録も含め、ここに関連情報をまとめてみたいと思います。

*私がお話しさせていただいたクラブハウス の部屋はこちらです:
アメリカ知財と法務 on Clubhouse

*今後も不定期にお話しさせていただくことがあるかと思うので、詳細は私の事務所HP及び主催者である米国弁護士の野口さんのTwitterからチェックしてください:

エトワール国際知的財産事務所
野口さんのTwitter

まず、培養肉というものが何かということについて。

ざっくり一言で言うと、今人間が口にしている動物の肉を、細胞レベルから人工的に再現して作り上げた肉のこととなります。まさにラボの中でできる人工肉といったところでしょうか。

ただ、人工肉というと何か得体の知れないものという印象を一般消費者に与えてしまうので、培養肉(これでも一般消費者からすると一体なんだろうという感じですが)というネーミングは、それなりに的も得ていていいのかな、と個人的には思います。また実際消費者に届けるくらい量産化するためには、ラボではなく、工場的なところ(バイオリアクターと言われる、イメージしやすいのはお酒の醸造所みたいな感じでしょうか)で作られることになるかと思います。

培養肉の利点として挙げられることは、代替肉(大豆などを原料とし、実際の食肉に近い食感や味を提供したもの)より本物の肉に近い食感や味を実現できること、製造過程も含めより安全な食品を提供できること、実際畜産物を飼育し最後屠殺するという過程がなくなることで、環境的、動物愛護的観点からの様々な問題を解決する可能性があること、よって今世界的に非常に注目を集めている分野となります。

ただ、実際世界で培養肉の販売許可をしているのはまだシンガポール1カ国だけのようで、今後各国でこの培養肉という新たな食品分野について、どのような規制、認可を進めていくべきか、法的観点からの議論はこれから進んでいく模様です。また、イスラム圏のハラル認証についても、この培養肉についてどのように考えるべきか、今後議論が進む予定のようです。なお、魚類に関する培養魚肉といったものについても、研究が進んでいるようで、場合によっては魚類の方が肉類よりも早く認可が下りるのではという情報もありました。

どちらにしても食糧不足、環境破壊といった今後地球上に迫りつつある人類にとって非常に大きな問題を解決する、一つの有用な方法になるのではないかと、個人的には前向きな気持ちでこの培養肉の動向を今後見守っていきたいと思いました。また、とりあえずこちらの本にさっと目を通してみようと思っています。

また、コロナワクチン の話に始まり、毎日メデイアで遺伝子やバイオテクノロジーについて聞かない日はありませんが、今回クラブハウスで話すために、私も簡単にバイオ関係の知識をおさらいするため、こちらの本を参考にしました。一般の方でも非常に読みやすい内容になっているので、コロナワクチンは本当に大丈夫なの?といった疑問を解き明かしたい方に、ぜひ一度手に取っていただければと思います。